糖尿病は子供でもなります。小児糖尿病の原因と治療方法

糖尿病というと、成人病で不摂生な大人がなる病気と思われがちですが、そうではありません。
子供でも糖尿病は発症します。

実は糖尿病には2種類あり、大人がなるもの、子供がなるものという感じで分けられていました。
ですが、食生活の変化からか?、大人の糖尿病の若年化が進んでいて、問題化しています。

小児糖尿病について調べました。

糖尿病の種類について

糖尿病は日本人にも大変よく知られている病気です。
糖尿病予防の清涼飲料水や食品、サプリなどが多数あることから、その認知度が伺えます。
その糖尿病。詳しく調べると2種類あることがわかりました。「1型糖尿病」と「2型糖尿病」です。

1型と2型では、原因が全く異なります。その為、治療法も異なります。

1型糖尿病とは?

1型糖尿病は自己免疫により、自分自身でインスリンを作る膵臓(すいぞう)にある細胞(ランゲルハンス島β細胞)を破壊してしまい、インスリンの分泌が出来なくなってしまう症状です。他にも、ウイルス感染により、β細胞を破壊するといわれています。

1型糖尿病の特徴は、発症年齢が若い(子供でもなる)、肥満は関係ない、糖尿病患者の数%が1型、スカンジナビア人、サルデーニャ人等一部の民族に多いのが特徴です。小児糖尿病の多くは、1型糖尿病です。

治療法としては、すぐにでもインスリン療法が必要となります。

診断年齢は幼児期と10~13歳に診断されるケースが多いです。

2型糖尿病とは?

2型糖尿病は、インスリンの分泌が少なくなる場合と、体インスリンに反応し辛くなって発症します。
原因としては、遺伝的なもの、食べ過ぎ、運動不足、肥満、喫煙、過度な飲酒等、生活習慣が影響している場合が多いです。

「不摂生な大人がなる成人病」としての、糖尿病は2型糖尿病の方ですね。
ですが、近年は子供の肥満が増えたこともあり、本来なら大人がなるはずの「2型糖尿病」を発症する子供が増えてきて問題視されています。

2型糖尿病の特徴としては、発症年齢は30歳以上。肥満や運動不足が関係する。日本人糖尿病患者の90%以上が2型糖尿病です。

治療法としては、食事療法、適度な運動、経口血糖降下薬、インスリン療法等の薬物療法が中心となります。

問題となっている小児の2型糖尿病の診断年齢は8~9歳から発症が増加し、13~14歳で診断されるケースが最も多いというデータがあります。

子供の1型糖尿病どうやって気が付くの?

1型糖尿病の診断は高血糖の状態が慢性的に続いているのかの確認が必要です。基本的には、血液検査が重要となります。
定期健診はもちろんですが、多少費用がかかりますが、卵アレルギーなど小児の食物アレルギー検査を受けると、必然的に血液検査が必要になりますので、定期的に血液検査を受けておけば、気が付くことが出来るでしょう。

その数値に異常があれば、さらに詳しい検査をすることで、1型糖尿病になっていることがわかります。
その詳しい検査はどのようなものがあるのでしょうか?

空腹時血糖測定

血糖値が一番低くなる時(食後10時間以上空けて採血)に採血して、血糖値を測定し、診断します。

75g経口糖負可試験(OGTT試験)

75gのブドウ糖液を飲んで、飲む前と、飲んでから2時間後までに何度か血液検査をし、血糖値を測定します。

HbA1c測定

過去1〜2ヶ月間の血糖の状態を知ることができる検査で、糖尿病かどうか診断するにあたり、欠かせない検査です。
万一、1型糖尿病と診断され、治療が開始した後も、治療効果を確認するために定期的に行う検査です。

1型糖尿病の主な特徴とは?

1型糖尿病の主な症状として、以下のような特徴があります。

糖尿病性ケトアシドーシス

糖尿病性ケトアシドーシスとは、血液が酸性に傾く状態のことを言います。

これは、インスリンが欠乏することによって起こる状態で、ケトン体が肝臓で過剰に作られてしまい、血液が酸性になってしまう状態のことをいいます。

具体的症状としては、喉の渇き、頻尿・多尿、水をがぶ飲みするなどの症状が出てきます。
今まであまり水分を取らなかった子供が、トイレに頻繁に行ったり、急にたくさん水やお茶などを飲みだしたら、疑った方がいいでしょう。

どんな症状が出るの?

喉の渇き、頻尿・多尿、水をがぶ飲みするなどの症状に伴い、胸の悪さ(きもち悪い)、嘔吐や腹痛などの症状が出る場合があります。
病気が進行してくると、意識障害や脱力感などの症状が出てきます。

子供の様子を注意してみてくださいね!

こんなこともあります!

まれにではありますが、急性脳浮腫を起こす場合があります。特に5歳未満の子供が1型糖尿病だった場合、初期症状として急性脳浮腫が起こる場合があります。急性脳浮腫が起こると、呼吸停止や昏睡状態に陥ったりなど、救急搬送になる場合もあります。

よく子供の状態を見てあげて下さいね。
いざという時には、すぐに救急車を呼んでください!

放置すると合併症の危険があります!

高血糖の状態が続いたり、血糖コントロールを適切にできない体の状態が長年続くと、合併症が出てきます。
合併症を伴うと、最悪の場合、手足などの壊死、失明、腎不全等の症状が出てきて、命の危険性もあります。

1型糖尿病の場合は、インスリン治療をすることで、常に血糖コントロールを行えば、合併症発症のリスクを減らすことが出来ます。
どんな病気でもそうですが、早期発見と早期治療が重要です。

主な合併症についてまとめました。

糖尿病性神経障害

これは、糖尿病の合併症で最も早く出る合併症です。
手足の末梢神経に障害を及ぼし、しびれや痛みに鈍くなってしまいます。小さなケガに気が付くことが出来ず、傷口が悪化。最悪の場合は、手足が壊死してしまい、切断しなければならない状態になります。

糖尿病性網膜症

目に症状がでる合併症の1つです。
網膜の血管がもろくなってしまい、出血を起こしてしまう症状です。
眼底検査で調べることができます。最悪の場合、失明してしまう危険性があります。

糖尿病性腎症

腎臓(じんぞう)の中にある細い血管(糸球体)が悪くなり、尿(おしっこ)が作れなくなってしまう症状です。
さらに、腎臓の組織が破壊され、腎機能が低下し、体内の毒素や老廃物を尿として排泄できなくなってしまいます。
これになってしまうと、血液から老廃物を除去する治療「人工透析」をしなければ、生きていけなくなってしまいます。

1型糖尿病まとめ

1型糖尿病はインスリンの欠乏により生じる糖尿病です。
治療方法としては、インスリン治療のみしか現代医療ではありません。
小さな子供でも発症するので、親が異常にいち早く気が付いてあげる必要があります。

万一発症してしまうと、治療は一生涯続けなけれがならない場合がほとんどです。
適正な血糖コントロールが出来れば、合併症は予防できます。

治療を怠ると、合併症を引き起こしてしまい、最悪は死に至ることもあります。

適切な血糖コントロールと、合併症予防が1型糖尿病の治療目標になります。

小児の2型糖尿病について

2型糖尿病は本来は30歳以上の人がなる糖尿病です。
先にも書いた通り、食生活の変化などの影響により、70~80%「肥満」が影響しているようです。
肥満になると、内臓脂肪が増加し、インスリンへの抵抗力が高まって、さらにインスリン分泌低下が起こり2型糖尿病が発症すると考えられています。

診断年齢は、8~9歳から発症が増加し、13~14歳で診断されるケースが一番多いと言われています。
肥満は、食生活(食習慣)や運動不足から起こります。遺伝も関与していると考えられますので、注意が必要です。

小児の2型糖尿病治療

治療の中心となるのは、食事療法と運動療法になります。
肥満の場合は、肥満改善も同時に行うため、食事にはしっかりと管理しなければなりません。
この2つの療法を行って、血糖コントロールが出来ない場合は、薬物療法が必要となります。

食事療法・運動療法

全ての食事のカロリーを計算し、総エネルギー量を標準エネルギー量になるように整えます。
食物繊維が多い食事にし、甘いものなどは避けます。

運動も積極的に取り入れ、日常からウォーキングやジョギングなどをしましょう。
出来る限り、部・クラブ活動で運動をするようにしましょう。

薬物療法

食事と運動で血糖コントロールできない場合は、経口の血糖降下薬の服用や、インスリン注射を行う必要が出てくる場合もあります。

経口血糖降下薬にも様々な種類があり、インスリン抵抗性が主体の場合や、食後血糖値のみが問題の場合や、インスリン分泌不全が進行している場合など、それぞれ使用する薬物が異なりますので、その子の状態によってその子に合ったお薬を使用して治療していきます。

糖尿病は完治できるのでしょうか?

1型糖尿病はインスリン分泌が自らできない状態なので、治癒は見込めません。
2型糖尿病についても治癒は難しいのが現状といえます。

特に、治療を進めていく中らで血糖が正常値に戻ったからといって、治療を辞めてしまうと、後になって以前より重症化する場合もあり、注意が必要です。

治療の最重要項目

糖尿病治療で最も大事な事は、血糖コントロールと糖尿病の合併症(網膜症、腎症、神経障害)を予防することです。
小さい時期から糖尿病になってしまうと、罹患期間(糖尿病を患っている期間)が長くなるので、それだけ、合併症などを併発するリスクが高くなります。

子供の糖尿病、気を付けること!

小児の糖尿病は、成長しながらの治療が必要です。様々な問題が発生しますので、医師など専門家とじっくり相談しながら、家族全員でサポートできるように対策が必要となります。

起こりやすい問題とは?

・乳幼児の低血糖は起こってもわかりにくい。
・幼稚園・保育園・学校などの理解と協力が必要となる。
・学校行事などに合わせた、インスリン量の調整が必要。
・治療後の低血糖を起こしやすい。(運動量や食事量の変化が大きい)
・病気の内容を子ども自身にしっかりと理解させる。
・思春期になると血糖コントロールが悪化することが多い。
・治療費など金銭的問題。
・病院など送迎の問題。
・いじめ問題

まとめ

小児糖尿病は家族や学校関係だけでなく、子供のお友達やそのママさんなど、周囲の協力がないと治療がうまく進みません。
本人も我慢することなど、ストレスを強く感じてしまう場合が多いでしょうが、他にも家族がにとっても大きなストレスになることがあります。
信頼できる小児糖尿病治療の病院や医師を見つけて、適切な治療を受ける体制と、病気だけでなく心のサポートやケアも視野に入れて、治療に望んで行きましょう。

また、「小児慢性特定疾患情報センター」では、さらに詳しい詳細や、医療費補助などについての記載があります。

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